田村 伊知郎(報徳学園)

最速147キロ。1年時に甲子園で144キロを記録し注目を集める。

夏にも感想を書きましたが、センバツでも見れましたので感想など。大きく振りかぶって、膝を回しこむように内に引き上げて、ショート方向を蹴るようにして足を伸ばして、軸足のクッションを利用して、スリークウォーターよりも上から投げ込んでくる。

左腕の使い方は悪くは無いものの、やや引き込みは早い。捻転差は維持しようとしているものの、着地は早い。
テイクバック大きくないものの、着地が早いので上体も必要以上に遅れて、顎も上がって開いてしまうものの、肘は鋭角に使ってきます。フィニッシュでは、膝が割れたりとかは見られず、首を振って、グラブを後ろに少し引くタイプです。牽制を入れて、クイックもしてきます。

球種的には、MAX１４７㌔を計測したストレートと、１１０～１２０㌔台の縦スラと、１２０㌔台のチェンジアップは確認。ストレートは一気に速くなり、速球投手に変貌していましたし、縦スラもまずまず良いですし、新しくチェンジアップも覚えたようで、是もまずまずの代物でした。

ただ、癖があるのかもしれませんが（癖は良く分からなかった）、かなり相手打線に粘られたり、バットに当てられて詰まった当たりがポトンと落ちたりしましたが、開くので球が見やすいからかな？と思いました。コントロールも纏めては来ますが、高めに浮いたり、甘いのも散見されました。スタミナはあるようです。

で、性格的にも強気だと思うのですが、やはり掲示板にも書いたとおり今回は９回のワイルドピッチをした後に、頭が真っ白になって四球を連発して崩れてしまった精神面の意外な脆さは気になりますが、高い家賃を払いましたけど、今後の良い経験だったと思います。

一冬越えて真の速球投手に変貌しつつありますし、今後の更なる進化が楽しみになってきましたが、取りあえず夏までにどの位の高みに上り詰めるのか期待したいものです。

情報提供：アマチュア野球通信